「いつも便秘で、トイレにこもらない日のほうが少ないくらい…」
と、今もまさに、お通じがこなかった…と
重たい腰を上げてトイレから出てきたのではありませんか?
慢性化してしまうとやっかいな便秘。
日本では多くの女性や高齢者の方が、慢性的な便秘の症状に悩まされています。
慢性化しやすい便秘は、主に2種類あります。
それぞれの症状と原因を見ていきましょう。
「弛緩性便秘」の症状と原因
慢性化しやすい便秘である「弛緩性便秘」の主な症状として、
・硬い便が出る
・残便感があり、すっきりしない
・ガスが溜まってお腹が張る、膨満感による食欲の低下
が挙げられます。
弛緩性便秘は強い痛みなどを感じないため、自覚症状のないまま慢性化してしまう、という特徴があります。
弛緩性便秘においては、「筋力不足」が大きな原因となっています。
女性は男性に比べて筋力が少ないため、高齢者は、加齢と共に運動量が減少していくため弛緩性便秘の症状が現れやすいと言えます。
また、女性が妊娠中・出産後に経験する便秘のほとんどが、この弛緩性便秘です。
便意を催すためには、一定量の便が必要です。
便の材料となるのは、食事に含まれる「食物繊維」です。
「仕事が忙しいから、すぐに出てくるカレーや丼だけで食事を済ませてしまう」
「年齢を重ねていくうちに、以前のようには食べられなくて…」
といった理由から、野菜不足、食物繊維不足となってしまってはいませんか。
食物繊維の摂取量が減ると、必然的に便の量も減少し、直腸に送り込まれる便が少ないことから便意を催すこともなくなり結果、便秘につながってしまうというわけです。
「直腸性便秘」の症状と原因
「弛緩性便秘」と並んで慢性化しやすい便秘の種類として「直腸性便秘」が挙げられます。
「直腸性便秘」は「便意を我慢してしまう」タイプの方に多いと言えます。
仕事、あるいは家事に精を出している女性に多く見受けられるのは、朝の時間を余裕を持って過ごすことができない、というパターン。
便意を感じても出勤時間が迫っているためにそのまま家を出てしまい、トイレのタイミングを逃してしまうといったことも。
一方、高齢者の場合は、そもそも「便意に気付きにくい」ということが直腸性便秘を引き起こす要因として挙げられます。
便意に気がつきにくいがために、トイレに行く回数も減ってしまいます。
そうすると、便は腸内に留まり続けることに。
便は腸内に留まり続けることで、水分を奪われ硬くなります。
その結果、排泄することがどんどん困難になり、便秘が悪化してしまうのです。
高齢者の方の中には、寝たきりだったりと排泄の際に他者の手を借りなければならないという方もいらっしゃると思います。
他者の手を借りることに抵抗があるゆえに便意を我慢してしまって、直腸性便秘につながる、ということも考えられるのです。
また、このような場合は便秘が重症化してしまうことも多いため、本人だけではなく、介助者の十分な注意が必要です。
慢性的な便秘の原因は普段の生活習慣にあります
悪化すると痔の原因ともなってしまう便秘は、
生活習慣が起因となっていることがほとんどです。
普段の生活を見直して、慢性化してしまっている便秘を解消しましょう。
解消のために見直したいポイントを、次回「女性や高齢者が悩む『慢性便秘』〜解決のポイント〜」でご紹介いたします。