便秘が美容に悪いということは、誰でもなんとなくご存じだと思いますが、それは何故でしょうか?
便秘がからだに与える影響とともに解説していきます。
便秘はなぜ美容に良くない?
便秘と毒素の関係
排便という行為は、身体の毒素を排出する最大のデトックス機能です。
体内に溜まった毒素や老廃物のうち、なんと75%もの量が便から排出されます。
つまり、便が出ないということは、排出されるはずの毒素や老廃物の75%をからだに溜め込んでしまっている状態というわけです。
また、私たちは大気汚染や化粧品、水道水などの中に含まれる有害な物質、重金属なども知らず知らずのうちに体内に取り込み蓄積しています。
尿や汗からも排出されていますが、腸内がきれいでないと、これらの重金属などの解毒が難しくなります。
美容への影響は?
腸は、食べ物の栄養分を吸収し、不要な物を排出する働きをしているので、からだ全体の健康をコントロールしています。
便秘になると、全身の代謝が悪くなります。
排出されるべき脂肪や水分などの老廃物が排出されにくくなってしまうのです。
代謝が悪い状態で老廃物を溜め込むと、
太りやすいばかりか、むくみやたるみ、老化にもつながります。
これが便秘が美容に悪いといわれる原因であるといえます。
慢性的な便秘が続くと、
肌荒れや吹き出物、お腹の張り、腸内に溜まった腐敗ガスの影響で、
吐き気や口臭、体臭が起こることもあります。
このように、美容面では実にたくさんの悪影響が出てしまうのですね。
こんな不調は便秘が関係しているかも?
肌荒れ・吹き出もの
便秘になると、肌がカサカサしたり、吹き出物やニキビができやすくなります。
これには、大腸の機能と皮膚機能、それぞれが関係しています。
大腸の機能は水分を吸収することだけではありません。
吸収した栄養素を血液に取り込み、全身に送り込む活動も行われます。
便秘でお腹に溜まった便は、腸内で腐敗が進み、有害な毒素や細菌などを作ります。
これらの毒素や細菌は、栄養素と一緒に血液中に取り込まれ、
皮膚のターンオーバーを妨げる原因になります。
その結果、様々な肌の不調が表れるのです。
さらに、腸内環境の悪化は自律神経のバランスを崩すことにもつながります。
自律神経は新陳代謝をつかさどる神経なので、
この働きが弱まればお肌のトラブルを起こしやすくなります。
免疫力も低下するため、荒れはじめた肌を自然に整えることも難しくなってしまうのです。
外面的な影響だけでなく、精神的ストレスが自律神経を乱すことに合わせて、
身体内部のホルモンの分泌バランスも崩れてしまいます。
これによって、疲れやすくなったり、貧血気味
になることもあります。血液の循環が悪くなり、顔色が土気色や青白くなったりもします。
便秘の影響が出ると、日々のお化粧にも困ってしまいそうですね。
お腹の張り
そうなると、大腸内では悪臭を放つアンモニアや硫化水素などの有害物質で構成される腐敗ガスが増え、便が腸内に溜まります。
腸が便によって圧迫されたり、便秘によって腸内にガスが溜まると、
お腹のハリや腹痛を感じたり、食欲不振や吐き気などの症状が出ることもあります。
便秘の人は痩せにくい?
そして、体型への影響はそれだけではありません。
便秘になると身体が持つ代謝機能が低下し、皮下脂肪や内臓脂肪を燃焼させる効率も低下します。
肥満体質になるだけでなく、脂肪も燃焼されにくく、リバウンドしやすくなります。
運動や食事制限をがんばっても、便秘の状態ではダイエットの効果がぐんと下がってしまいます。
ダイエット中の方にとって、便秘は身近にして最大の天敵と言えるかもしれませんね。
便秘薬を使って排便できればすぐに体重は減りますが、
それは一時的なものであり、ダイエットにはなりません。
手っ取り早く体重を減らしたいからといって、
度を越えた量や頻度で便秘薬を服用するのは絶対にやめましょう。