生活リズムと便秘の関係は?
生活リズムを整えると健康に良いと言いますが、生活が乱れたときに便秘になりやすいのはなぜでしょうか?
腸は、体の生活リズムの影響を受けやすい臓器であるためです。 例えば睡眠不足や昼夜逆転の生活、過労などは便秘の原因になりえます。
体の機能のサイクルにのっとった理想的な生活リズムが人間にはあるのですが、それが乱れることで便秘になりやすくなります。
生活リズムを整えるポイントは?
便秘を治す生活リズム〜朝編〜

理想の生活リズムの基本は早寝早起きです。 いきなり早起きを実践するのは難しいと思いますが、一日の生活に気を付けることで早く寝つけ、早起きができるようになります。
日の出とともに活動を始めていた時代のような生活リズムが理想といえば理想ですが、現代ではあまり現実的ではありません。
起床時間は活動を始める 3 時間以上前がよいとされています。たとえば、会社の始業時間が朝9時であれば6時に起きればよいということです。
朝起きたら、カーテンを開けて太陽の光を浴びましょう。この太陽の光を浴びるタイミングが、生活リズムの改善においてとても重要です。太陽の光を浴びることで、体はスイッチが入った状態になります。
また、人間本来が持つ生体リズムによれば、朝は排泄活動が最も活発になる時間帯です。 朝の準備に時間のかかる女性の方も余裕をもって起床し、朝食後にトイレに行く習慣をつくりましょう。
便秘を治す生活リズム〜昼編〜

仕事をされている方は、昼食は外食になり理想的な食事を摂ることは難しいかもしれません。
汁物や野菜が含まれる和風定食など、適度な水分と食物繊維を取り入れた食事を選ぶようにしましょう。
子どもや若い学生の方、また働いている女性は、学校や職場でトイレに行くのが恥ずかしく、 便意があっても我慢してしまうという方が多くいらっしゃいます。
便意があるのに我慢することは便秘の原因になりますから、きちんとトイレに行きましょう。

便秘を治す生活リズム〜夜編〜
便秘解消のため夜にすべきことは、睡眠に向けて体をリラックスさせることです。 体を休めるべき時間帯にしっかりと緊張をほぐさなければ、自律神経が乱れ、大腸の活動に 影響が出るためです。
まず基本的なことですが、夜更かしはせず眠気に従って早く寝ることを心がけましょう。
太陽の光を浴びるタイミングが重要であることを先ほどお話ししました。
これは、太陽の光を浴びた10~14時間後に「メラトニン」という眠気を促す神経伝達物質が分泌され始めるためです。
朝に太陽の光をたっぷり浴びることが、生活リズムを正すきっかけになります。

次に大切にしたいのは入浴です。
湯船に浸かり体を温めることで、体をリラックスさせる副交感神経が活発になり、スムーズ に睡眠に入ることができます。

環境を整えて寝床に入った後は、まぶしい明かりを見ずに目を閉じましょう。
スマートフォンや PC の画面を就寝前に見るのは避けた方が良いと思います。
ちなみにこのような電子機器の明かりには覚醒効果があるので、スッキリ目覚めたい方は SNS のチェックなどは朝に行うと良いかもしれません。
便秘になってしまったら?
生活リズムが乱れるきっかけは意外と多く存在しています。
例えば旅行、引っ越し、年度の節目のストレスなどです。 人はこういった環境が変わることから起こる生活の変化によっても便秘になりやすくなります。
つまり普段は生活リズムに気を遣っていても、些細なきっかけで便秘が治りにくくなる可能性はあるのです。
一時的な便秘であればあまり深刻に考える必要はありませんが、慢性的な便秘につながらないように早めの解消を心がけましょう。