大腸ポリープとは?
大腸ポリープの症状
大腸ポリープとは、大腸の粘膜の一部にイボのような突起物ができてしまう病気のことを言います。
大腸ポリープというと、大腸がんとのつながりを浮かべてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、がんとは無関係である場合も多い病気です。
特に初期の段階では自覚症状がほぼなく、健康診断などで初めて発覚するケースも多いです。
大腸ポリープの原因は?
大腸ポリープの原因は大きく分けて「遺伝」と「食生活」の二つです。
大腸ポリープは大腸の粘膜の細胞が増殖することで起きるのですが、これが細胞内の遺伝子の変異によって引き起こされることがあります。
後者の食生活についてですが、これは「欧米式の肉が多い食生活」のことです。
日本人が昔から食べていた和食は、野菜や穀物が中心です。和食は脂肪分が少なく繊維質が 豊富で、大腸の病気の発生率が低いとされていました。
食生活が欧米式に移行しつつある中、動物性脂肪やタンパクを過剰に摂取してしまう人が 増えました。このような食事は便通を悪くしがちです
すると、からだに不要な物質を溜め てしまい、腸内環境の悪化から大腸の病気を起こしやすくします。
大腸ポリープもその例の一つです。
進行するとどうなる?
大腸ポリープは放置しておくと少しずつ大きくなっていくことが多いです。
「腫瘍性ポリープ」であれば、後にがん化してしまう可能性もありますし、どちらにしても出血の原因にもなりますので気付いたらなるべく早く病院を受診しましょう。
ポリープがかなり大きくなると、それが原因で便秘がひどくなる場合もあります。
便秘との関連性は?
大腸ポリープができやすい位置は、腸の中でも肛門に近い直腸と S 状結腸です。
便秘の時の直腸や S 状結腸は、水分が失われた硬い便がたくさんある状態で、大腸菌などの悪玉菌とよばれる腸内細菌が繁殖します。それらから出される有害物質の量も多く、濃度も高い状態です。
便秘ということは、その有害物質が長時間にわたって直腸や S 状結腸の中にとどまることになります。これが大腸ポリープの原因になってしまうのです。
また、大腸ポリープと便秘を併発している場合、便に異常が現れます。 便に血が混じっている、形がいびつ(細い、平べったい)である、色が異常(黒、赤、灰色 など)である場合は大腸ポリープをはじめとする腸の病気の可能性も考えられます。
異変に気づいたら、すぐに内科や消化器科を受診しましょう。
便秘は早期の解消が大切です
このように便秘と大腸ポリープには密接な関係があります。
運動する、水分や食物繊維を摂るなど便秘解消法は様々あります。
持病がある方の場合は、医師に相談し、便秘の早期解消で、腸内環境の改善を心がけましょう。