入浴するとどんな効果がある?
血行促進で、全身が働く
入浴後、身体を拭いている時などに身体を見ると赤くなっていたりしますよね?
これは温かくなっているから、というのも正しいのですが、正しく説明するなら血行が促進され
ているからなのです。
では、実際はどのように血行が促進されているのでしょうか?
実はお湯に浸かっている時というのは、常に身体にちょっとした負担がかかっている状態
なのです。
たとえば、お風呂の水の中に入っているときに、 体を動かそうとすると普段より体が重く
感じますよね。これは静水圧と呼ばれる、静止した水の中でも働く力によるものです。
つまり、私達はお風呂に入っている時には見えないようで大きな力がかかっているのです。
首から下は常に軽く押しこまれている状態なので、普段は働いている末端の血管が抑え込まれ
ます。
そして、湯船から出た時に全身にかかっていた静水圧がなくなることで、抑え込まれていた末梢の血行が一気に促進されます。
血行が促進されることにより、腸の働きは普段よりも活発になるので、自然な排便のサポートになります。
筋肉が柔らかくなる
血行の促進と同じように、入浴中に身体にかかっている静水圧が影響しています。
静水圧が身体にかかっている状態は、 言い方を変えると全身が弱く優しい力でマッサージされているともいえます。
つまり、直腸付近の筋肉もほぐしてくれるので、排便時に可動しやすくなります。
直腸付近をほぐしておくことは、痔の予防にも繋がるので大切なことです。
リラックス効果で腸を安心させる
入浴時は体温が上がりますよね。 人間の身体のシステム上、身体の温度が上がると安心するようになっています。
その理由は、自律神経をつかさどる、 「交感神経」と「副交感神経」の二つが関わっています。交感神経は、ストレスや運動、 仕事をしている時に働き、行動をつかさどる神経です。
副交感神経は、身体を休ませている時に働き、 身体の回復をつかさどる神経です。
実際は、暖かくなっているから眠くなっているのではなく、 温かくなることで副交感神経が刺激されて眠くなるというわけですね。
お風呂では考えごとや悩みを持ちだすのはやめて、 何も考えずリラックスすることを意識すると効果的です。
便秘には社会やでのストレスが大きく関わっていることが多いので、 リラックス効果を与える入浴方法にも便秘改善の効果が期待出来ます。
入浴剤を使うのも効果的
市販されている様々な入浴剤がありますが、 入浴による効果を感じづらい方は炭酸ガスがが強めの物を試してみてください。
よく勘違いされる方がいらっしゃるのですが、 入浴剤を溶かしている時に出るあの泡が直接肌に当たっても効果は無いのです。
実際に炭酸がどのように働いているのでしょうか。 炭酸は分かりやすくいえば二酸化炭素が水に溶けているものですよね。
実は、静水圧がかかった状態で炭酸が入ったお湯に浸かっていると、 身体の表面からお湯に溶け込んでいた二酸化炭素が入ってきます。
身体に取りこまれた二酸化炭素は血管の中に浸透されるのですが、 二酸化炭素の濃度が増えることで、血管は酸素が不足していると勘違いするのです。
その結果、血管が拡張されて血流が通常の3倍以上に増加するのです。 だからこそ、ぬるま湯でも身体が温まるのです。
便秘が改善するには生活全体の見直しが必要
入浴時の便秘に対する効果について説明してきましたが、 入浴だけで便秘が改善されるのであれば、 毎日入浴している方は便秘になりませんよね。
入浴によって便秘の症状を抑えることは出来ますが、 根本的な解決に繋がりにくいです。
入浴と共に、毎日の生活習慣を大きく変えて、 便秘改善の為に30分程度運動をしたり、食べ物にも気を使う必要があります。